ごあいさつ

世界でも最大規模の

被災体験を持つ東北から、

命の尊さや生きる歓び、

真の豊かさについて考え続け、

発信していきたい。

 

そんな思いを胸に、

合同会社よあけのてがみ

2017年9月、

復興途上にある

宮城県石巻市を拠点に選び、

産声をあげました。

 

 

人生の大半の時間を職場に捧げても、

かつてほどの実入りや

安心感を得られなくなった時代。

 

一方で、日本人の寿命は延びに延び、

「人生100年」と言われるようになりました。

長生きが喜ばしかったのはひと昔前、

今では老後の孤独や貧困といった言葉が

不安と恐怖をあおり始めています。

 

また、お金を稼ぐことが

豊かさの象徴と唱えられ、

忙しく働くことが推奨されてきた結果、

実は安価で実現するのに、

栄養を考え、

手作りするという食文化は衰退。

代わりに、

ジャンクフードやコンビニ食、

パック入りの魚やカット野菜などが、

食卓に並ぶようになりました。

 

物質的には豊かな日本。

しかし実態は、 

肥満や鬱と隣り合わせです。

心身共に貧しく、

不健康でありながら、

薬や医学の発達により、

命だけは長く生かされるという時代。

誰もが漠然と違和感を

抱いてきたのではないでしょうか。

                  

                

だからこそ、

東日本大震災が見せつけた

一瞬の「真実」を、

忘れることができません。

 

生命の煌めきと不思議、

今、生きていることが

当たり前ではなく、

奇跡という真実。

 

それは多くの人にとって、

生き方や価値観を見つめ直す

大チャンスにもなりました。

 

 実は、私もそのひとりです。

 

長年、東京の広告・雑誌業界で

記事制作をしてきました。

注目度の高い記事や

予算がとれる仕事をするのが

立派なことだと、

思い込んでいましたが、

いくらやっても

満たされませんでした。

 

おそらくそれは、

自分のためだけに

働いてきたからだろうと思います。

 

そして震災を機に、

自分の周りにある言葉や企画、

デザインの力などを

人の心や街を元気にするために

使いたいと思い始めました。

 

立ち込める閉塞感に風穴を開けたい。

もっとカラフルで、

もっとワクワクする毎日を提案したい。

暗闇の中にいる誰かに一筋の光となる、

夜明けの手紙を届けたい。

 

特にここ、東北では

復興の神輿を

共にかつがせていただきながら、

被災を通してより強く、

たくましくなった街の姿がいつの日か、

世界の希望になると信じます。

 

弊社の事業や活動に

興味・関心を持っていただき、

ご賛同いただけましたらとても嬉しく思います。

どうぞ、ご支援、ご協力のほど、

よろしくお願い申し上げます。

 

 

2018年1月1日

合同会社よあけのてがみ

代表 塩坂佳子